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適切な統治のためのグローバル・キャンペーン 2003年の主な活動


2003年の主な活動

国際連合人間居住計画(ハビタット)アジア太平洋事務所(福岡)は、地域のキャンペーン協力機関(国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)、国連開発計画都市ガバナンス・イニシアティブ(UNDP-TUGI)、アジア太平洋都市間協力ネットワーク(CITYNET)、アジア太平洋自治体トレーニング・研修所ネットワーク(LOGOTRI)、国連環境計画国際環境技術センター(UNEP-IETC)、東アジア地域都市計画住宅機構(EAROPH)、「持続可能な都市プログラム(SCP)」、「都市管理プログラム(UMP)」と協力し、引き続き「適切な統治(ガバナンス)」を促進する広範囲にわたる活動を支援している。キャンペーンの活動は、ネットワーキング、国レベルのキャンペーン開始、能力開発、政策提言、情報普及の5つの分野に沿ったものである。UMPやSCPなどのグローバル・プログラムとの地方レベルにおける戦略的な連携も促進された。また、「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」の今年の活動は「安定した土地保有のためのグローバル・キャンペーン」と連動する形で実施された。両キャンペーンともに重要な政策提言の手段であり、二つのキャンペーンを統合することによって「1億人のスラム住民の生活を改善する」という目標達成により効果的に寄与することができると期待されるからである。ネパールとインドのマディヤプラデシュ州で計画されていたキャンペーンの立ち上げは、政府の姿勢の変化によって延期された。

ネットワーキング

「ミレニアム開発目標の達成のための適切な都市ガバナンスに関するブレインストーミング」および「都市ガバナンス・イニシアティブ(TUGI)プログラム運営委員会(PSC)」会合と並行し、6月にマレーシアのプトラジャヤで「第6回適切な統治(ガバナンス)に関する地域協議会会合」が開催された。会合ではアジア太平洋地域において「適切な統治(ガバナンス)」を促進しているさまざまなプログラムの活動を評価・検討し、それぞれのプログラムが互いに補完しあう関係になるような仕組みについて協議した。その上で、グローバル・キャンペーンが地方レベルで与える影響を評価するよう提案した。地域協議会は引き続き都市に関する活動一般の情報を交換し合う場として重要な役割を果たしている。会合では、「適切な統治(ガバナンス)」が貧困削減に果たす役割の重要性を考慮し、「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」に「安定した土地保有のためのグローバル・キャンペーン」を統合することについても合意した。
  • フィジー
    フィジー諸島の都市開発・住宅・不法居住問題省の大臣は南太平洋地域におけるキャンペーンの推進を主唱しており、太平洋フォーラムや連邦地方政府フォーラム(CLGF)などの協力機関もキャンペーンの取り組みに意欲を示しているものの、キャンペーンを開始するための財源調達は進んでいない。急速な都市化は同地域の都市や町の治安に影響を与えているが、多くの地方政府は主要自治体による議論から疎外されていると不満を持っている。キャンペーンの活動はそのような不公平感を解消し、それぞれの地方政府が地域内の他の自治体から学ぶ機会を提供することができると期待される。近く任命される予定であるハビタット・プログラム・マネージャー(HPM)は、都市開発・住宅・不法居住問題省が南太平洋地域におけるガバナンスのアジェンダを前進させる戦略作りを行うのを支援する予定である。

  • インド
    - マディヤプラデシュ州 -
    2001年9月の「インド・適切な都市ガバナンス国家キャンペーン」開始から生まれた「適切な都市ガバナンスのための国家活動計画」は、提案の一つとして州レベルのキャンペーン開始を挙げていた。これを受け、マディヤプラデシュ州知事は国家キャンペーン開始の際、同州におけるキャンペーン開始を約束した。都市管理プログラム南アジア(UMP-SA)は同州のキャンペーン開始を支援するため、カナダ国際開発庁(CIDA)から資金援助を取り付けた。しかし、州が数度にわたって開始を延期するうちに選挙で別の政党が州の政権を取り、CIDAも援助を取り下げた。

    - マハラシュトラ州 -
    UMP-SAはアンカー機関である全インド地方自治体大学(AIILSG)を通じてマハラシュトラ州でのキャンペーン開始に向けて活動を始めた。「都市管理プログラム(UMP)」の都市コンサルティングは約40都市の参加を促し、州レベルに拡大された。キャンペーン開始の計画が策定され、財源調達も進められている。
    国家活動計画の策定を受け、多くの州や市の自治体、その他の都市関係者が活動計画の提案に沿った取り組みをはじめている。その例として、「適切な統治(ガバナンス)」のための市条例の見本案、市自治体のエンパワーメント・イニシアティブ、会計改革、官民協力、スラム改善イニシアティブ、国家スラム政策の草案作成、都市環境改善のための活動、地方レベルの能力開発、都市機能の透明性強化、「都市改革イニシアティブ」および「インド政府都市チャレンジ基金」を通した市行政改革の促進などが挙げられる。さらに「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」は、重要な都市問題に関する議論を活発化させる引き金ともなり、都市ガバナンスについての意識向上にもつながっている。

  • ネパール
    2003年、ネパール地方自治体協会(MuAN)は国連ハビタットとUMPの支援により、「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」の詳細な活動計画を策定した。同活動計画は「2004年ネパール・適切な統治(ガバナンス)」の実施を目指している。また、農村・都市連携プログラム(RUPP)と国連開発計画(UNDP)からキャンペーン開始のための財源を調達した。しかし同国の政治状況により、残念ながらキャンペーンの開始は2004年に延期された。

  • フィリピン
    「Ang Bahanggunihanan」または国家活動アジェンダの実施に対するフォローアップ支援については、「安定した土地保有キャンペーン」の項で説明している。「Ang Bahanggunihanan」はアジア太平洋地域において2つのキャンペーンを合同で支援した最初の試みの成果であり、「フィリピン都市フォーラム」の2002年活動計画に示されているBarangayガバナンスを強化するための「参加型意思決定ツールキット」の導入に「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」の資金が使われた。ツールキットの応用は2つのBarangayで試行され、さらに4つのBarangayで導入された。この結果、フィリピンにおける都市ガバナンスを強化するための重要なコンサルティングのプロセスとして「Barangayデー」の国家記念行事が執り行われた。
アドボカシー(政策提言)

国際連合人間居住計画(ハビタット)アジア太平洋事務所(福岡)は、地域の関係団体が会議を開く際に「適切な統治(ガバナンス)」の問題を議題に取り上げるよう働きかけた。各国において「適切な統治(ガバナンス)」の理念に関する意識を向上させ、またベスト・プラクティス(成功事例)の経験を共有する活動の一環として、地域の協力機関との連携により以下のようなイベントを支援または主催した。
  • 南アジアのジャーナリストによる適切な統治(ガバナンス)に関するワークショップ
    (インド・デリー、8月17−20日)
    同ワークショップは都市ガバナンス・イニシアティブ(TUGI)、国連開発計画(UNDP)インド事務所の主催、「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」の支援により開催され、インド、パキスタン、バングラデシュ、ネパール、スリランカ、ブータン、モルディブから30人のジャーナリストが参加、「適切な統治(ガバナンス)」を推進する方法について協議した。参加したジャーナリストたちはガバナンスの理念を主唱していくため、都市ガバナンスについて今後も報道していくことを確認した。


  • アジア太平洋都市間協力ネットワーク(CITINET)第18回運営委員会会合/市長フォーラム/アジア太平洋地域市中心部再活性化に関する国際セミナー
    (フィリピン・ムンティンルパ、10月18−21日)
    アジア太平洋都市間協力ネットワーク(CITYNET)代表と横浜市長の招待により、国連ハビタットは運営委員会会合と市長フォーラムにアドバイザーとして参加した。CITYNETの活動計画の採択にあたり、国連ハビタットとの協力分野についてCITYNETのメンバーが合意した。引き続き開かれた国際セミナーの開会式には75人の参加者があり、国連ハビタットはフィリピンにおけるキャンペーンの経験を発表した。


  • 女性にやさしいまちづくり〜第1回アジア太平洋コンテスト〜
    同コンテストはグローバル・キャンペーンの枠組みに沿い、南米・カリブ海地域での経験にならって開催するもので、女性にやさしい都市マネジメントを支援するガバナンスの方針を実施するなど、ジェンダーに配慮した政策をとっているアジア太平洋地域の3都市を選定する。同コンテストは、都市化の趨勢の中におけるジェンダー間の不平等や社会、政治、経済の面での女性の参加不足などの問題に体系的に取り組んでいる地方政府を紹介することを目的としている。コンテストの授賞式と公開フォーラムは3月8日に予定されている。女性にやさしい都市に関する指標も開発され、授賞式にあわせて開かれる「ジェンダーと人間居住に関する専門家会議」で検討される予定である。

情報普及

国連開発計画都市ガバナンス・イニシアティブ(UNDP-TUGI)と国際連合人間居住計画(ハビタット)アジア太平洋事務所(福岡)は、引き続き都市ガバナンスに関する情報の普及において協力を続けた。「適切な統治(ガバナンス)のためのグローバル・キャンペーン」に関する4ページのパンフレットは、刊行誌「Urban Links」に折り込む形で年4回、2,000部が発行され、アジア太平洋地域に広く配布されている。この折り込みパンフレットは同地域の各国で実施されているキャンペーンの取り組みや活動を紹介している。

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